仙台市で住宅の基礎が劣化する原因|ひび割れ・欠け・白華の対処法を解説

仙台市の住宅基礎に発生したひび割れや白華などの劣化症状を示す写真

目次


はじめに|住宅の基礎は“見えない劣化”が進む場所

住宅の基礎はコンクリートでできており、建物全体を支える最も重要な部分です。 しかし、普段はあまり気にされることがなく、劣化が静かに進行しているケースが多い場所でもあります。

仙台市では、冬の凍結・夏の湿気・多雨などの気候条件により、 ひび割れ・欠け・白華(エフロレッセンス) といった劣化が起こりやすく注意が必要です。

劣化を放置すると、以下のようなトラブルにつながる恐れがあります。

  • 基礎の強度低下
  • 雨水の侵入による内部腐食
  • シロアリ被害の発生リスク増加
  • 外壁や室内のひび割れにつながる不同沈下

まずは、基礎に現れる主な症状から見ていきましょう。

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基礎の主な劣化症状(ひび割れ・欠け・白華)

基礎に起こる劣化は、大きく以下の3つに分類できます。

■ ひび割れ(ヘアクラック・構造クラック)

幅0.3mm以下の細いひび割れ(ヘアクラック)は経年劣化の場合が多く、 緊急性は高くありませんが、雨水侵入の入口となるため注意が必要です。

一方、幅1mm以上・段差のあるひび割れは構造クラックの可能性があり、早めの点検が必要です。

詳しくはこちら: 基礎のひび割れ(ヘアクラック・構造クラック)の原因と対処法

住宅の基礎コンクリートに発生したひび割れをイメージした写真
基礎のひび割れは種類によって危険度が異なり、早めの点検が重要です。

■ 表面の欠け・剥離

モルタル仕上げ部分が剥がれる、角が欠けるなどの症状です。 これは凍結と融解の繰り返し(凍害)や、コンクリート内部の含水が原因で発生しやすくなります。

関連: 基礎の剥がれ・欠けの原因と補修方法

■ 白華(エフロレッセンス)

基礎表面が白く粉を吹いたようになる現象で、コンクリート内部の水分が蒸発する際に塩分が表面に残ることで起こります。

水分がどこかから侵入している可能性が高いサインであり、放置するとひび割れや剥離を誘発することもあります。

詳しくはこちら: 白華現象(エフロ)の原因と対処法


原因① 仙台特有の気候(凍害・湿気・温度差)

仙台市は東北の中でも冬の冷え込みが強く、 「凍害」による基礎劣化が非常に多い地域です。

凍害とは、基礎内部の水分が凍結 → 膨張 → 圧力がかかる → 破裂・剥離 といった流れで進む劣化現象のことです。

さらに、仙台は沿岸部の湿度が高く、夏の蒸し暑さと冬の寒暖差が大きく、 コンクリートの 膨張と収縮が繰り返されることでひび割れが発生しやすくなります。

屋根・外壁も同様に凍害の影響を受けるため、関連知識としてこちらも参考になります: 外壁がボロボロになる凍害の原因と対策


原因② 雨水・排水不良による浸水・含水

基礎は水に弱い構造です。 雨水が基礎周りに溜まりやすい環境では、劣化が急速に進行します。

基礎の含水を招く主な原因:

  • 雨樋の破損・勾配不良により水が基礎付近に落ち続ける
  • 犬走りがなく、泥はねが基礎に直接当たる
  • 排水口の詰まりで水が滞留する
  • 外壁からの雨漏りが基礎まで伝わる

特に仙台では冬の凍結で雨樋が割れる→基礎に水が集中するという流れが多く見られます。

関連: 仙台市で雨樋の勾配不良が起きる原因と修理費用

原因③ 地盤の動き・不同沈下

基礎のひび割れや傾きの原因として無視できないのが地盤の動き(不同沈下)です。 仙台市では、宅地造成地・切土と盛土が混在するエリア・傾斜地などで、 地盤のゆるみや沈下による影響が出ることがあります。

不同沈下が起こる主な要因は次のとおりです。

  • 造成時の地盤改良が不十分
  • 雨水浸透による地盤の緩み
  • 地下水の変動
  • 周囲での大規模工事・造成による振動

不同沈下が進むと、基礎だけでなく外壁にも筋状のひび割れ(構造クラック)が現れます。 室内ではドアの立て付け不良、床の傾きとして現れることも。

関連: 外壁のひび割れは放置厳禁!種類別の補修方法


原因④ 施工不良・材料不足

新築時の施工品質によっては、数年〜10年で基礎の劣化が目立つ場合があります。 特に、コンクリートは水分量」「配合」「養生期間」が品質に大きく影響します。

施工不良による劣化の具体例:

  • 水分量が多く、強度不足のまま硬化してしまった
  • 養生期間が不十分で表面にひび割れが発生
  • 鉄筋の被り厚さ不足で錆びが発生し、コンクリートが剥離
  • 型枠が不適切で、仕上がりにムラや空洞が発生

施工不良は経年劣化とは違い、劣化が早期に進行する傾向があります。 放置すると剥離やクラックが大きくなり、補修費用が増える可能性もあります。

関連記事: 仙台市で外壁サイディングの張り替えが必要な劣化症状


原因⑤ 経年劣化(築15〜30年で増える)

基礎はコンクリート製ですが、永久に劣化しないわけではありません。 築15〜30年を過ぎると、次のような症状が増えていきます。

  • 表面の中性化(コンクリートが弱くなる現象)
  • 鉄筋の腐食による内側からのひび割れ
  • 雨水や湿気が内部に侵入し白華が発生
  • 外壁や屋根の劣化から基礎に水が伝わる

特に仙台市は湿度が高く、冬の寒暖差も大きいため、 全国平均よりも基礎の劣化が進みやすい地域といえます。

経年劣化が進む前に、外回りのメンテナンスを行うと基礎を守ることにもつながります。

関連: 仙台市で外壁リフォームを検討中の方へ|工事種類・費用相場の総まとめ


基礎劣化を放置するとどうなる?

基礎の劣化は最初は小さな症状ですが、放置するほど建物全体へ広がるリスクが高まります。

  • 外壁・室内のひび割れ
  • 床の傾きや建具の不具合
  • 雨漏りの発生
  • シロアリ被害のリスク増加
  • 大規模な補修が必要になる可能性

特に白華(エフロ)が続く場合は、水がどこかから侵入している証拠のため注意が必要です。

基礎だけでなく、屋根や外壁に劣化がある場合はこちらもご確認ください。 仙台市で屋根リフォーム総まとめ

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