屋根塗装を検討している方から、現地調査やご相談の際によくいただく質問が、
「屋根塗装って何年くらいもつんですか?」というものです。
外壁塗装と比べると、屋根は普段なかなか目に入らないため、
- そもそも塗装の寿命が分からない
- 何年ごとに塗り替えるべきか判断できない
- 前回の塗装がいつだったか曖昧
という方も少なくありません。
結論からお伝えすると、
屋根塗装の耐用年数は「使う塗料」と「施工内容」によって大きく変わります。
「10年もつと言われたのに、もう色あせている」
「思ったより早く剥がれてきた」
というケースも、実は珍しくありません。
この記事では、仙台市で多くの屋根塗装を手がけてきた専門業者の立場から、
屋根塗装の耐用年数の目安と、
寿命が短くなってしまう原因を分かりやすく解説します。
これから屋根塗装を検討している方はもちろん、
「前回の塗装がそろそろ心配…」という方も、ぜひ参考にしてください。
目次
- 屋根塗装は何年もつ?耐用年数の目安
- 塗料の種類による耐用年数の違い
- 屋根塗装の寿命が短くなる主な原因
- 「まだ大丈夫」と「要注意」の見分け方
- 屋根塗装とカバー工法・葺き替えの判断基準
- 耐用年数を延ばすためにできること
- まとめ|屋根塗装は年数だけで判断しない
屋根塗装は何年もつ?耐用年数の目安
屋根塗装の耐用年数は、一般的に
約8年〜15年程度が目安とされています。
ただしこれは、
- 塗料のグレード
- 屋根材の種類
- 施工時の下地状態
など、条件が整っている場合の話です。
仙台市の住宅では、
- 夏の強い紫外線
- 冬の積雪・凍結
- 昼夜の寒暖差
の影響を受けやすく、
カタログ通りの年数を保てないケースも多く見られます。
実際の現場では、
- 8年ほどで色あせが目立つ
- 10年未満で塗膜が劣化している
といった相談も少なくありません。
そのため、
「何年もつか」だけでなく「なぜ劣化したのか」を見ることが重要です。

塗料の種類による耐用年数の違い
屋根塗装の寿命を左右する大きな要素が、
使用する塗料の種類です。
代表的な屋根用塗料の耐用年数の目安は、次の通りです。
| 塗料の種類 | 耐用年数の目安 |
|---|---|
| ウレタン塗料 | 約8〜10年 |
| シリコン塗料 | 約10〜13年 |
| フッ素塗料 | 約15年 |
| 無機塗料 | 約15〜20年 |
耐用年数が長い塗料ほど、
初期費用は高くなる傾向がありますが、
長期的に見ると塗り替え回数を減らせるため、
結果的にコストを抑えられるケースもあります。
屋根塗装の費用感については、
仙台市で屋根塗装の費用相場 の記事も参考にしてください。
屋根塗装の寿命が短くなる主な原因
「屋根塗装は10年以上もつと聞いていたのに、思ったより早く劣化した」
このようなケースには、必ず原因があります。
屋根塗装の耐用年数が短くなってしまう主な原因は、次の通りです。
① 下地処理・下塗り不足
屋根塗装でもっとも重要なのが、下地処理と下塗りです。
高圧洗浄が不十分だったり、下塗りを省略・簡略化してしまうと、
塗料が屋根材にしっかり密着せず、
数年で剥がれや膨れが起きる原因になります。
下塗りの重要性については、
屋根塗装の下塗りが重要な理由 の記事で詳しく解説しています。

② 塗り回数・乾燥時間の不足
屋根塗装は、
下塗り・中塗り・上塗りの3工程を、
適切な乾燥時間を守って行うことが前提です。
工期を短縮するために、
- 中塗りと上塗りを同日に行う
- 乾燥前に次の工程に進む
といった施工をすると、
塗膜が十分に形成されず、耐久性が大きく低下します。
塗り回数については、
屋根塗装は何回塗りが正解? の記事も参考になります。
③ 屋根材に合っていない塗料選び
屋根材には、
- スレート屋根
- 金属屋根
- セメント瓦
など種類があり、
屋根材ごとに適した塗料・施工方法があります。
屋根材との相性を無視して塗装を行うと、
想定より早く劣化する原因になります。
屋根材ごとの注意点については、
屋根材の種類と特徴まとめ の記事もあわせてご覧ください。
④ 立地・環境条件の影響
同じ塗料・同じ施工内容でも、
立地や環境によって耐用年数は変わります。
- 日当たりが強い南面
- 雪が溜まりやすい北面
- 風通しが悪く湿気がこもりやすい立地
仙台市では特に、
雪・凍結による影響を受けやすいため、
外壁よりも屋根の劣化が早く進むケースが多いです。
「まだ大丈夫」と「要注意」の見分け方
「見た目はそこまで傷んでいないけど、本当に大丈夫?」
この判断に迷う方は非常に多いです。
以下は、まだ様子見でも良い状態の目安です。
- 色あせはあるが、塗膜が残っている
- コケや藻が軽度で広がっていない
- 屋根材の割れ・欠けがない
一方で、次の症状が見られる場合は、
塗装や補修を検討すべきサインです。
- 塗膜が剥がれて素地が見えている
- 屋根材のひび割れ・欠け
- コケや藻が広範囲に発生している
- 金属屋根のサビが進行している
これらを放置すると、
屋根塗装が剥がれる原因 や、雨漏りリスクにつながることもあります。

屋根塗装とカバー工法・葺き替えの判断基準
屋根の劣化状況によっては、
塗装だけでは対応できないケースもあります。
特に次のような状態の場合は、
屋根塗装よりもカバー工法や葺き替えを検討すべきです。
- 屋根材自体が反っている・割れている
- 下地(野地板)が傷んでいる可能性が高い
- 過去に何度も塗装を繰り返している
このような場合に無理に塗装を行うと、
数年で再工事が必要になることもあります。
屋根工事の判断基準については、
屋根リフォームを検討中の方へ|工事種類・費用相場まとめ の記事で詳しく解説しています。

屋根塗装の耐用年数を延ばすためにできること
屋根塗装の寿命をできるだけ長く保つためには、
施工後の意識も重要です。
- 定期的な点検を受ける
- コケ・藻が出始めたら早めに対処する
- 不具合があれば放置せず相談する
特に屋根は、
不具合に気づいた時には進行しているケースが多いため、
定期点検が非常に有効です。
屋根点検については、
屋根点検は何をチェックする? の記事も参考になります。
まとめ|屋根塗装は年数だけで判断しない
屋根塗装の耐用年数は、
8年〜15年程度が目安ですが、
これはあくまで一般的な基準です。
実際には、
- 塗料の種類
- 施工品質
- 屋根材・立地環境
によって、大きく変わります。
「まだ年数が経っていないから大丈夫」
「見た目がきれいだから問題ない」
と自己判断してしまうと、
気づかないうちに劣化が進んでいることもあります。
仙台市で屋根塗装を検討している方は、
年数だけで判断せず、屋根の状態を正しく確認することが大切です。
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