スレート屋根の縁切りが原因で雨漏りが発生する!?|正しい縁切り方法・タスペーサーの重要性を解説

仙台市のスレート屋根で縁切り不足が疑われる状態。劣化した屋根材と雨漏りリスクを示す屋根のイメージ写真。

▼ 目次


はじめに|スレート屋根の雨漏りは「縁切り不足」が最大の原因

仙台市では、スレート屋根の縁切り不足による雨漏りが非常に多く発生しています。 屋根材の劣化だけでなく、塗装工事の施工不良が原因で起きるケースが増えているのが特徴です。

スレート屋根は見た目がきれいに仕上がっていても、 縁切りが適切に行われていないと内部に水が滞留し、雨漏りへ直結します。

特に仙台市は、雪解け水・強風雨・湿度が高い梅雨など、 屋根内部に水が溜まりやすい気候が揃っているため、 縁切り不足の影響が全国平均よりも出やすい地域でもあります。

スレート屋根が全体的に色褪せ、表面の劣化が進んでチョーキングが発生している様子
経年劣化によりスレート屋根の塗膜が剥がれ、全体が色褪せている状態です。

縁切りとは?なぜ必要なのか?

縁切りとは、スレート屋根材(カラーベスト)の重なり部分にある排水のための隙間を確保する作業のことです。

屋根材は重なり部分から雨水が侵入することを前提に設計されています。 しかし、塗装後に重なりが塗膜で密着してしまうと排水ができず、

  • 屋根内部に雨水が溜まる
  • 毛細管現象で逆流する
  • 下葺き材(ルーフィング)が劣化する

といったトラブルが発生します。

この隙間を確保するために行うのが縁切り作業です。 また、近年では縁切りの代わりにタスペーサーを設置する方法が主流です。


縁切り不足が起きる主な原因

仙台市で縁切り不足が起きる代表的な理由は以下の通りです。

① 塗膜が厚く塗られすぎて隙間が塞がった

「塗料を多く塗ったほうが長持ちする」と誤解し、 必要以上の厚塗りをしてしまう施工不良が原因で、 屋根材の重なり部分が密着してしまいます。

② タスペーサーを入れていない

本来必要なタスペーサーを設置しておらず、 塗装後に隙間が全て塞がったままになっているケースです。 最も多い雨漏り原因のひとつです。

③ 縁切り作業自体を省略している

施工時間を短縮するために、塗装業者が縁切り作業を省略する悪質なケースもあります。 外からはきれいに見えるため、お客様が気づきにくいのが問題です。

④ 屋根材の劣化・反り・浮き

古いスレート屋根では、屋根材が反って密着しやすく、 塗装後に縁切りが必要な状態になります。


縁切り不足による雨漏りの代表的な症状

縁切り不足の雨漏りは、以下のような症状として現れます。

■ 天井のシミ・クロスの剥がれ

屋根内部に溜まった水が天井裏へ侵入し、室内にシミが出ます。

■ 屋根材の下から水が流れ出る

大雨・雪解け後に屋根材の隙間から水が出てくる場合は要注意です。

■ 屋根裏の湿気・カビの増加

水が滞留しているサインで、早急な点検が必要です。

■ 棟板金周りの腐食

縁切り不足で水が逆流し、棟板金内部の木下地が腐ることがあります。


縁切りをしないと起きる深刻なトラブル

縁切り不足を放置すると、次のような重大トラブルへ発展します。

  • 屋根全体の雨漏り被害
  • 屋根裏の断熱材が濡れてカビが発生
  • ルーフィング(防水シート)が破れる
  • 屋根材の寿命が一気に縮む
  • 葺き替えレベルの大規模修繕になることも

特に仙台市は雪解け水が屋根内部に侵入しやすいため、 縁切り不足は放置すると高確率で雨漏りに進行します。

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正しい縁切り方法とタスペーサーの重要性

縁切りは、ただ屋根材の隙間を広げればよいわけではありません。 正しい手順で行わないと、逆に雨漏りを引き起こすこともあります。

ここでは、専門業者が行う正しい縁切り方法を解説します。


① カッター(皮スキ)を使った縁切り

古い工法では、塗装後にカッターを差し込み、 スレート屋根の重なり部分を手作業で切り離す方法がとられていました。

しかし、この方法には以下の欠点があります:

  • 作業が非常に手間(30坪の家で半日以上)
  • 屋根材を割ってしまうリスク
  • 新しい塗膜が剥がれる可能性がある
  • 職人の技量によって仕上がりが大きく変わる

現在はこの方法だけで施工する業者は少なく、 タスペーサーを使用するのが基本になっています。


② タスペーサーを使用した縁切り(推奨工法)

タスペーサーとは、スレート屋根材の重なり部分に差し込み、 適切な隙間(排水経路)を確保するための専用部材です。

主な特徴は以下の通りです:

  • 均一な隙間が自動的に確保できる
  • 塗装後に隙間が埋まる心配がない
  • 屋根材を傷つけるリスクがない
  • 施工が早く、品質のバラつきがない

仙台市のように雨量や雪の多い地域では、 タスペーサーの使用は必須と言えるほど重要です。

特に、 スレート屋根が2回目以上の塗装の場合は必ず入れるべきです。 厚い塗膜になりやすいため、縁切り不足が起きやすいからです。


③ タスペーサーの種類|屋根の状態で使い分ける

タスペーサーには主に以下の2種類があります:

  • タスペーサー01:屋根材が反っている場合に適したタイプ
  • タスペーサー02:一般的なスレート屋根に適したタイプ

屋根の状態に合わない種類を使うと隙間が確保できないため、 現地調査で適切なタイプを選ぶ必要があります。


縁切り・タスペーサー施工の費用相場

仙台市で縁切りを行う際の費用相場は以下の通りです。

■ カッター縁切り(旧工法)

1,000〜1,800円 / ㎡ (手作業のため高め)

■ タスペーサー施工(推奨工法)

300〜600円 / 枚 屋根全体では1.5〜3万円程度が一般的です。

※屋根塗装とセットで行う場合は割安になることが多いです。


縁切り不足を防ぐために必ず押さえるべきポイント

縁切り不足は「正しい施工」を行えば100%防げるトラブルです。 仙台市で再発を防ぐために重要なポイントをまとめました。

① タスペーサーを必ず使用する

特に2回目以降の屋根塗装は、縁切り必須です。 タスペーサーを使うことで施工品質が安定します。

② 塗膜を厚くしすぎない(適正塗布量の徹底)

厚塗りは良いことではなく、縁切り不足の原因になります。 必ずメーカー規定の塗布量を守る業者を選びましょう。

③ 屋根材の劣化がひどい場合、塗装ではなく別工法も検討

反り・割れが多い場合は、

  • 屋根カバー工法
  • 葺き替え工事

を提案することもあります。

④ 塗装前の事前点検で縁切りの必要性を判断する

屋根の勾配・スレートの状態・前回の施工記録などを確認し、 適切な縁切り方法を決める必要があります。


まとめ|縁切り不足は見えない場所で雨漏りを進行させる最も危険な施工不良

スレート屋根の縁切り不足は、屋根塗装工事の中でも特に重大なトラブル原因です。 見た目はきれいに仕上がっていても、内部では水が滞留し、確実に雨漏りへ進行します。

もう一度重要ポイントを整理すると…

  • 縁切りはスレート屋根の排水経路を確保するために必須
  • 縁切り不足は「雨漏り・カビ・下地腐食」につながる
  • タスペーサーの使用が最も安全で確実な方法
  • 厚塗りによる塗膜密着は絶対に避けるべき
  • 仙台市の気候(雪解け水・湿気・強風雨)は縁切り不足の影響が出やすい

塗装工事は仕上がりだけでは判断できません。 内部の施工品質(縁切り)が正しく行われているかが最も重要です。

「他社で塗装したばかりなのに雨漏りしている」 「タスペーサーを入れたか分からない」 というご相談も増えています。


よくある質問(FAQ)

Q1. タスペーサーを入れずに塗装してしまった場合、後から修正できますか?

可能ですが、塗膜を傷つける可能性が高く、屋根を痛めるリスクがあります。 状態によっては部分補修ではなく再塗装が必要になることもあります。

Q2. 縁切りは必ず必要ですか?

スレート屋根の場合、2回目の塗装は必須。 1回目でも屋根材の劣化状態によって必要になります。

Q3. 雨漏りしていなくても縁切り不足は発生していますか?

はい。縁切り不足は内部で長期間進行する雨漏りの典型です。 症状が出る頃には広範囲の劣化が起きているケースが多いです。

Q4. 塗装業者に「縁切りの写真」を必ずもらうべきですか?

はい。 施工後の「タスペーサー挿入写真」があれば、適正施工の証拠になります。 写真がない場合は注意が必要です。


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