仙台市で住宅にお住まいの方から、私たちがよくいただく相談のひとつが、
「築◯年だけど、どこからメンテナンスすればいいのか分からない」というお悩みです。
外壁や屋根は毎日目にしていても、
劣化は“目に見えないところから”静かに進行していることが少なくありません。
特に仙台市は、
- 冬の凍結・雪
- 台風や強風
- 寒暖差の大きさ
といった気候条件により、
築年数ごとに劣化の出方・順番がはっきり分かれる地域です。
この記事では、仙台市で実際に数多くの外装リフォームを行ってきた専門業者の立場から、
- 築10年・20年・30年で劣化しやすい部位の順番
- 見逃すと危険なサイン
- 「まだ大丈夫」と判断して失敗しやすいポイント
をできるだけ分かりやすく解説していきます😊
目次
なぜ「築年数ごと」に劣化の順番が変わるのか
住宅の外装は、すべてが同時に劣化するわけではありません。
部位ごとに、
- 素材の違い
- 雨・紫外線の当たり方
- 施工時の状態
が異なるため、
築年数に応じて“先に傷みやすい場所”がはっきり分かれます。
例えば、
- 塗膜の劣化が先に出る部位
- シーリング(コーキング)が先に寿命を迎える部位
- 下地そのものが傷み始める部位
これらを劣化の順番を無視して工事してしまうと、
- 数年後に別の工事が必要になる
- 足場代が二重にかかる
- 結果的に高くつく
といったケースも少なくありません。
仙台市の住宅で劣化が早まりやすい理由
仙台市は全国的に見ても、外装劣化が出やすい条件が揃っています。
- 冬場の凍結による外壁・屋根のダメージ
- 積雪と融雪を繰り返すことによる素材疲労
- 沿岸部・内陸部での風の影響
特に多いのが、
- 外壁のひび割れ(ヘアクラック)
- シーリングの硬化・肉痩せ
- 屋根や板金部のサビ・浮き
こうした劣化は、
築10年前後から少しずつ現れ始めるのが仙台市の住宅の特徴です。
実際に、
や、
でも解説していますが、
放置期間が長いほど、補修範囲は広がります。

築10年前後で起こりやすい外装の劣化
築10年前後は、「本格的な劣化の入り口」とも言える時期です。
この段階で多く見られるのは、
- 外壁表面の色あせ
- チョーキング(触ると白い粉が付く)
- シーリングの硬化・ひび割れ
見た目には「まだキレイ」に見えるため、
メンテナンスを後回しにされやすいのが特徴です。
しかし実際には、
- 防水性能が徐々に低下
- 雨水が侵入しやすい状態
- 次の劣化を呼び込む準備段階
に入っているケースが非常に多いです。
この時期に適切な対応をすると、
大掛かりな補修を防げる可能性が高くなります。

「まだ大丈夫」と思って放置しやすい初期劣化の落とし穴
築10年前後で最も多い失敗が、
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」という判断です。
雨漏りは、
外装劣化の“最終段階”で起こる症状です。
その前段階として、
- 防水層の劣化
- 下地への微細な水の侵入
- 見えない部分の腐食
が静かに進行しています。
でも触れていますが、
「もっと早く対処していれば…」という声は非常に多いです。

築20年前後で一気に進む外装劣化|注意すべき順番と判断基準
築20年前後になると、住宅の外装は「表面の劣化」から「構造に影響する劣化」へと段階が進みます。
この時期に多く見られる劣化は、次の順番です。
- シーリング(コーキング)の寿命超過
- 外壁塗膜の防水性能低下
- 屋根材・板金部の劣化進行
築10年時点では「見た目中心」だった劣化が、
築20年では“雨水の侵入リスク”に直結するのが大きな違いです。

① シーリング(コーキング)は最優先チェック
築20年前後で最も多いトラブルが、
シーリングの完全な硬化・ひび割れ・剥離です。
シーリングは、
- 外壁材同士の隙間
- サッシまわり
- 取り合い部分
を防水する重要な役割を持っています。
この部分が劣化すると、
外壁内部へ雨水が直接侵入しやすくなります。
実際に仙台市では、
も非常に多く、
築20年を超えたら「打ち替え前提」で考えるのが安全です。
② 外壁塗装は「美観」より「防水」が目的になる
築20年になると、外壁塗装の役割は見た目の回復ではなく、 防水機能の回復が中心になります。
この時期の外壁で多い症状は、
- チョーキングが強く出ている
- 細かなひび割れが複数ある
- 外壁を触ると粉が大量に付く
これらは、
塗膜が本来の役割を果たしていないサインです。
放置すると、
- 外壁材そのものが水を吸う
- 凍害による剥がれ・欠け
- 補修範囲の拡大
といったリスクが高まります。
特に仙台市では、
のように、冬場の影響で一気に症状が進むケースも珍しくありません。

③ 屋根・板金部の劣化が「雨漏り直前段階」になる
築20年を超えると、屋根や板金部の劣化も無視できません。
特に多いのが、
- 棟板金の浮き・釘抜け
- 金属屋根のサビ
- 屋根塗膜の剥がれ
これらは、
雨漏りの一歩手前の状態であることが多いです。
実際に、
でも触れていますが、
「まだ漏れていない」は安全の目安にはなりません。

築30年以上で起こりやすい深刻な劣化
築30年以上になると、外装劣化は表面修繕では済まない段階に入ります。
この年代で多い劣化順は、
- 下地材の腐食・劣化
- 外壁材そのものの反り・浮き
- 屋根下地(野地板・防水シート)の劣化
つまり、
「塗れば直る」状態を超えているケースが増えてきます。

① 下地が傷んでいると塗装だけでは意味がない
築30年以上の住宅では、
- 外壁内部の木下地
- 屋根の野地板
が、すでに劣化しているケースも少なくありません。
この状態で塗装だけを行っても、
- 数年で再劣化する
- 雨漏りが止まらない
といった結果になりやすいです。
そのため、築30年以上では、
部分補修・張り替え・カバー工法などを含めた検討が必要になります。

② 外壁・屋根を「まとめて考える」ことが重要
築30年を超えると、
- 外壁だけ
- 屋根だけ
と個別に考えるよりも、
外装全体を一度に見直すほうが結果的に合理的です。
理由は、
- 足場代の削減
- 劣化の連鎖を止められる
- 次のメンテナンス時期を揃えられる
からです。
劣化順を無視すると起こりやすい失敗例(仙台市で実際に多いケース)
外装リフォームで後悔される方の多くは、
「劣化の順番」を知らないまま工事を決めてしまったケースです。
ここでは、仙台市で実際に多い失敗例をご紹介します。
失敗例① 見た目だけで外壁塗装をした結果、数年で再工事
「外壁が色あせてきたから」という理由だけで塗装を行ったものの、
- シーリングはそのまま
- 下地の劣化を確認していなかった
結果、3〜5年で再びひび割れ・雨染みが発生してしまったケースです。
外壁塗装は、
シーリング・下地の状態とセットで考えなければ意味がありません。
失敗例② 屋根を後回しにして雨漏りが発生
外壁はきれいにしたものの、屋根の劣化を後回しにした結果、
- 数年後に屋根から雨漏り
- 室内天井まで被害が拡大
という相談も非常に多いです。
特に、
のように、症状が出た時点で工事規模が大きくなるケースもあります。
失敗例③ 工事を分けたことで足場代が二重にかかった
- 数年前に外壁塗装
- 今回は屋根塗装だけ
というように工事を分けた結果、
足場代が2回分必要になったケースです。
仙台市では足場費用だけでも、
20万〜30万円前後かかることが多いため、
劣化時期が近いならまとめて工事した方が結果的に安くなる
ことは非常に多いです。
劣化順を踏まえた「失敗しない判断基準」
ここまでを踏まえ、
外装リフォームで失敗しないための判断基準を整理します。
① 劣化している順番を正しく把握する
重要なのは、
- どこが一番先に寿命を迎えているか
- どこが次に危険か
を把握することです。
築年数だけで判断せず、
実際の劣化状況を現地で確認することが不可欠です。
もあわせて参考にしてください。
② 「今やるべき工事」と「先送りできる工事」を分ける
すべてを一度にやる必要はありませんが、
- 雨水が入る可能性がある箇所
- 構造に影響する劣化
は、先送りすると被害が拡大します。
一方、
- 美観のみの問題
- 緊急性が低い部分
は段階的に進める判断も可能です。
③ 外装は「全体」で考えた方が結果的に得
外壁・屋根・付帯部は、
別々に存在しているようで、劣化は連動しています。
そのため、
- 外壁+シーリング
- 屋根+板金部
- 必要に応じて付帯部
を一つの外装として考えることで、
- 工事のやり直しを防げる
- 費用を抑えられる
- 次のメンテナンス時期が明確になる
といったメリットがあります。
「まだ大丈夫」と思っている方ほど点検が重要
「雨漏りしていないから大丈夫」
「見た目はそこまで悪くない」
そう感じている方ほど、
実は内部で劣化が進んでいるケースも少なくありません。
特に仙台市では、
- 冬の凍結
- 雪解け水の侵入
- 強風による劣化加速
といった要因が重なるため、
「症状が出てから」では遅いこともあります。
まとめ|劣化順を知ることが後悔しない外装リフォームへの近道
外装リフォームで最も大切なのは、
「どこから劣化するのか」「何を優先すべきか」を知ることです。
築年数ごとの劣化順を把握し、
- 必要な工事を
- 必要なタイミングで
行うことで、無駄な出費や再工事を防ぐことができます。
「今すぐ工事が必要か分からない」
「どこまでやるべきか迷っている」
そんな段階でも構いません😊 一度、現状を整理するだけでも価値があります。
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