雨樋に粉が付くチョーキング現象と、外壁目地のコーキング劣化が見られたため、下地処理から丁寧に施工。
高圧洗浄後、下塗り・中塗り・上塗りの計3工程で仕上げました。
目次
施工前の状態(劣化サイン)


外壁と雨樋には経年劣化のサインがいくつも見られました。
特に雨樋にはチョーキング現象(手で触ると粉が付く状態)が確認され、
塗膜の防水性が低下していることが分かります。

これらの症状は塗り替え時期の代表的なサインであり、
このまま放置すると雨漏りや外壁材の反り・剥がれなど大きなトラブルにつながる恐れがあります。
そのため、今回の工事では高圧洗浄・下地処理から丁寧に施工を進めていきました。
施工の流れ
1)高圧洗浄

塗装工事の前には、必ず高圧洗浄を行います。
外壁や雨樋の表面には、長年のチョーキング粉・カビ・藻・排気ガスの汚れが蓄積しており、
このまま塗装すると密着不良や早期剥離の原因になります。
専用の高圧洗浄機でしっかりと汚れを除去することで、
新しい塗料が下地にしっかりと密着し、仕上がりと耐久性が大きく向上します。
見た目は一時的にきれいになっただけのように見えますが、
塗装にとっては最も重要な下地処理の工程のひとつです。
2)ガスケット・目地の下地処理(プライマー)
1.ガスケットとは
- サイディング外壁の目地部に使われる ゴム系のパッキン材
- シーリングの代わりに設置されている場合があり、伸縮性を保って建物の動きに追従する役割があります。
2.問題点:可塑剤の移行
- ゴム系のガスケットには 可塑剤(柔らかくする成分) が含まれています。
- そのまま塗装すると、可塑剤が表面に移行して 塗膜のベタつき・変色・早期剥離 を引き起こすことがあります。
3.ガスケットプライマー(可塑剤抑制剤)の役割
- 可塑剤の移行を抑制して、上に塗る塗料が安定して密着するようにする。
- 下地と塗料の間にバリアを作り、塗膜の劣化を防ぐ。
- 長期的に塗膜の艶・色を維持できるようにする。

🛠️ 塗装工程における重要性
- ガスケット部にプライマーを塗布
→ 可塑剤の影響をブロックし、塗料の密着性を高める。 - 塗料を重ねる(下塗り〜上塗り)
→ しっかり定着して剥離リスクが減る。
👉 この工程を省くと、せっかく塗り替えしても 数年でベタつきや塗膜剥離 が起こる可能性があります。
外壁サイディングのゴムパッキン部分には可塑剤という成分が含まれていて、
そのまま塗装すると塗料が浮いたり剥がれたりしてしまうことがあります。
そこで、ガスケットプライマー(可塑剤抑制剤)を塗ることで、
塗料がしっかり密着し、長持ちする仕上がりになります。
3)塗装工程(3回塗り)
下塗り作業

外壁塗装の最初の工程は下塗りです。
ここではシーラーやフィラーと呼ばれる下地材を塗布し、
素地の吸い込みを抑えて塗料の密着性を高める役割を担います。
特にチョーキングや色あせが進んだ外壁は塗料を吸い込みやすいため、
下塗りを丁寧に行うことで上塗りの発色・仕上がり・耐久性が大きく変わります。
見た目には分かりにくい作業ですが、外壁塗装を長持ちさせるために欠かせない重要工程です
中塗り作業

次の工程は中塗りです。
中塗りでは仕上げ用の塗料を使用し、設計された膜厚を確保していきます。
下塗りで整えた下地の上に均一な塗膜を形成することで、防水性と耐候性を回復させる効果があります。
また、この段階で色ムラや凹凸をならすことで、最終の上塗り仕上げがより美しく仕上がります。
外壁の寿命を延ばすための「基盤」となる工程です。
上塗り作業

最後の工程が上塗りです。
上塗りは仕上げの層となり、外観の美しさ・艶・色合いを決定づけます。
同時に、紫外線や雨風から建物を守る耐候性・防汚性も付与します。
均一なローラー目で丁寧に仕上げることで、新築同様の美観とともに、長期にわたって住まいを守る塗膜が完成します。
お客様にとっても仕上がりを最も実感できる工程です。
Q. 外壁塗装はなぜ3回塗りが必要なのですか?
A. 外壁塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。
下塗りで素地を整え密着性を高め、中塗りで膜厚を確保し防水性・耐候性を強化、上塗りで仕上げの美観と保護性能を付与します。
この3工程を省略すると、早期の剥がれや色あせにつながるため、長持ちさせるには必ず3回塗りが推奨されます。
施工後(仕上がり)


全ての工程を終え、外壁は均一な艶と発色のある美しい仕上がりとなりました。
施工前に見られた色あせ・チョーキング・コーキング劣化は解消され、
外壁全体が新築のような印象に生まれ変わっています。
外観の美しさだけでなく、塗膜による防水性・耐候性が回復したことで、
雨水の浸入や紫外線による劣化をしっかりと防げる状態になりました。
お客様からも「家が明るく若返ったようだ」と喜びのお声をいただいています。
工事費用
- 施工数量:168.1㎡
- 工事費用:109.3万円(税込)~
- 工事日数:7日間~13日間ほど※天候による
- 材料 :エスケー化研 クリーンマイルドフッ素
- 材料色 :SR-401
使用した工事材料
今回使用した塗料は、エスケー化研のフッ素塗料です。
- 耐用年数:約15〜20年
- 特徴:耐候性・防汚性に優れ、コストパフォーマンスが高い
- カラー:お客様のご希望によりSR-401を採用
今回のポイント・費用感
- 雨樋のチョーキングやコーキング劣化は、塗り替え時期の代表的なサイン。
- 下地処理(洗浄・プライマー)を丁寧に行い、3回塗りで耐久性を確保。
- 色の統一感と艶感で、住まいの印象が大きく向上。
費用は建物の大きさや下地状態、使用塗料で変動します。施工事例一覧や、お客様の声も参考にご覧ください。
まとめ
今回の工事では、外壁と雨樋に見られたチョーキング現象やコーキングの劣化を補修し、
高圧洗浄 → 下塗り → 中塗り → 上塗り の3回塗り工程で仕上げました。
使用したのはフッ素塗料で、耐用年数は約15〜20年。
汚れや色あせに強く、長期的に見てランニングコストの良い選択です。
費用の目安は、30坪程度のお宅で約90〜100万円前後(税込)。
足場・洗浄・付帯部塗装・ガスケットプライマー処理も含んでいます。
外観の美しさだけでなく、防水性・耐候性が回復し、
お客様からも「家が明るく若返ったようだ」とご満足のお声をいただきました。
外壁の色あせ・雨樋の粉が気になったらご相談ください
現地調査・お見積りは無料です。仙台市・名取市など近隣エリアに迅速対応。